消化性潰瘍術後における胃内容排出検査法と消化管ホルモンの変動に関する検討
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概要
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消化性潰瘍の術後例を中心に,著者らの考案した^<99m>Tcを添加した試験食負荷による胃内容排出検査を行い,同時に血清ガストリン,セクレチン,インスリン値,血糖値の変動についても検討した。選択的胃迷走神経切離術兼幽門洞切除術 BI 群では排出が遅延 (p<0.05) し,胃内容停滞による愁訴と関連していたが,他の術式の排出は良好であった。非手術潰瘍群の排出はコントロール群よりも促進(p<0.05)していた。手術例の血清ガストリンの前値はコントロール,非手術潰瘍群とほぼ同値で,負荷後の変動は少なかったが,広範囲胃切除術 BI 群では上昇(p<0.01)した。コントロール,非手術潰瘍群のガストリンの前値は有意差がなく,負荷後は各群とも上昇した。血清セクレチンの前値は手術例では非手術潰瘍群よりも低値(p<0.01)で,負荷後の変動は認めなかった。非手術潰瘍群のセクレチンの前値は有意差ほなく,負荷後の変動も認めなかった。血清インスリン値と血糖値は各群とも,負荷後,急峻に上昇 (各々p<0.01,p<0.05) した。
- 北里大学の論文
- 1990-08-31
著者
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