Methotrexate排滑遅延に対し血液浄化法が有用だった1例 : 救援療法としての血液浄化法の評価
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
The large dose administration of the carcinostatic agent methotrexate (MTX), a folic acid antagonist, is effective in treating osteosarcoma but its use is often accompanied by critical adverse effects. Forty-eight hours after administering MTX to a 9-year old female osteosarcoma patient the blood concentration of MTX was 283μM, approximately 280 times higher than the reference level, due to delayed excretion. However, the full amount of calcium folinate (Leucovorin^<[○!R]>: LV) needed to antagonize such a high concentration of MTX in the blood was not available since it is produced in very small amounts. Therefore, we recommended blood purification methods such as hemodialysis plus hemoperfusion (HD+HP) and plasma exchange (PE) to reduce the high MTX concentration. HD+HP and PE achieved decreases in the MTX level of 76% and 34%, respectively. Though clinical tests implied hypofunction of the kidney and liver and myelosuppression, serious adverse effects such as decrease in urine volume, jaundice, and infection were not observed. Thus, the blood purification methods of HD+HP and PE were effective in emergency treatment for a patient with delayed excretion of MTX.
- 日本医療薬学会の論文
- 2006-04-10
著者
-
木村 尚美
独立行政法人国立病院機構北海道がんセンター薬剤科
-
江口 久恵
独立行政法人国立病院機構北海道がんセンター薬剤科
-
遠藤 一司
独立行政法人国立病院機構北海道がんセンター薬剤科
-
江口 久恵
国立病院機構四国がんセンター 薬剤科
-
川口 啓之
独立行政法人国立病院機構北海道がんセンター薬剤科
-
江口 久恵
独立行政法人国立病院機構四国がんセンター薬剤科
-
田中 寛之
国立病院機構北海道がんセンター薬剤科
-
田中 寛之
独立行政法人国立病院機構北海道がんセンター薬剤科
-
江口 久恵
独立行政法人国立病院機構四国がんセンター
関連論文
- P-11 癌放射線化学同時併用療法における Nedaplatin (254-S) の効果について
- P-482 Methotrexate大量療法後排泄遅延に対し血液浄化法を施行した症例(2.癌薬物療法(外来化学療法、緩和ケア等)9,医療薬学の未来へ翔(はばた)く-薬剤師の薬剤業務・教育・研究への能動的関わり-)
- P-534 北海道がんセンターにおけるテイコプラニンの有効性・安全性評価(10.TDM・投与設計,"薬剤師がつくる薬物治療"-薬・薬・学の連携-)
- CTP-11の体内動態における胸水貯留の影響
- O-85 潰瘍性大腸炎小児例における cyclosporin (CYA) の TDM
- O-77 ワーキンググループにおけるヒヤリハットの分析とその対応
- 26-P5-19 服薬指導における薬-薬連携の必要性 : 癌患者の症例を通して
- 26-A7-50 当院における院外処方せん発行への取り組み : 疑義照会について
- 12-3-F3 見る一包化による服薬指導への取り組み(第一報)
- 14-2-15 小児科領域における矯味矯臭の改善と塩酸バンコマイシンゼリーの調製
- 治験コーディネーター (生涯教育シリーズ(71)臨床試験のABC) -- (臨床試験を支援する職種と業務)
- 癌化学療法時のロ腔粘膜障害予防を目的としたメシル酸カモスタットトローチ剤の開発
- P-446 がん性疼痛患者に対する医療用麻薬の情報冊子及び疼痛日誌の作成とその活用法(5.薬剤服用歴管理・服薬指導(入院患者服薬指導),"薬剤師がつくる薬物治療"-薬・薬・学の連携-)
- 再審査・再評価(市販後調査)における同意説明文書の検討と実施サポート
- ホームページを利用した依頼者への情報提供への検討
- 北海道地区治験推進協議会のCRC・WGによるアンケート結果について
- 治験の啓発活動への取り組み
- Methotrexate排滑遅延に対し血液浄化法が有用だった1例 : 救援療法としての血液浄化法の評価
- がん性疼痛患者におけるモルヒネの体内動態と投与設計に関する研究
- 30-P3-65 免疫抑制剤と抗真菌剤の薬物相互作用を疑った造血幹細胞移植患者症例(相互作用,社会の期待に応える医療薬学を)
- 30-P2-61 経管栄養カテーテルによるモルヒネ製剤の効果的な投与方法の検討(調剤,社会の期待に応える医療薬学を)
- 30P1-052 塩酸イリノテカンにより誘発された重症下痢症例に対する酢酸オクトレオチドの有効性評価(癌薬物療法(外来化学療法、緩和ケア等),医療薬学の扉は開かれた)
- P-206 中枢神経原発悪性リンパ腫に対するHigh-dose methotrexate療法 : 髄液中濃度測定の有効性と代替法の検討(9.薬物動態(TDM・投与設計等)1,医療薬学の未来へ翔(はばた)く-薬剤師の薬剤業務・教育・研究への能動的関わり-)
- P-402 医薬品の適正使用を目指した副作用情報の収集 : 薬剤師・医師・製薬企業間の市販後直後調査への体制構築(2.医薬品適正使用,"薬剤師がつくる薬物治療"-薬・薬・学の連携-)
- 21-P2-215 経口リン酸フルダラビンによる外来化学療法が可能であった2症例(がん薬物療法(外来化学療法),来るべき時代への道を拓く)
- P1-312 乳癌化学療法におけるアプレピタントの有効性の検討(一般演題 ポスター発表,癌薬物療法(副作用対策),臨床から学び臨床へと還元する医療薬学)
- P2-335 切除不能進行肝細胞がんに対するソラフェニブ服用患者の有害事象発現状況と今後の展望(一般演題 ポスター発表,癌薬物療法(副作用対策),臨床から学び臨床へと還元する医療薬学)
- P1-388 抗がん剤無菌調製における薬剤師の被曝認識と知識・手技の均てん化に向けた取り組み(一般演題 ポスター発表,癌薬物療法(その他),臨床から学び臨床へと還元する医療薬学)
- P1-299 実地医療・肺癌シスプラチン併用療法における制吐剤アプレピタントの評価 : MASCC Antiemesis Tool(MAT)を用いた(一般演題 ポスター発表,癌薬物療法(副作用対策),臨床から学び臨床へと還元する医療薬学)
- 北海道地区における治験推進の試み : 北海道治験推進懇話会の発足と構想
- 20-P3-502 最近の内服抗がん剤治療における薬薬連携について(薬薬連携,来るべき時代への道を拓く)
- 臨床試験専門職の継続教育について : SoCRA日本支部の活動から考える
- 保険診療と病院薬剤師(7)入院基本料と関連する薬剤業務
- 保険診療と病院薬剤師(2)薬剤管理指導料と薬剤業務
- がん患者への薬剤管理指導業務 (特集 がん薬物療法に活かす薬剤師の専門性)
- 臨床研究を支えるスタッフとしての役割
- 土-P3-405 EP療法後の白血球減少に対するアプレピタント投与の影響(がん薬物療法(制吐支持療法),ポスター発表,一般演題,再興、再考、創ろう最高の医療の未来)