歯および舌ブラシの口臭への影響の検索 : 新しい口臭測定装置の応用

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口臭の原因には多くの要因がある.そして,歯垢および舌苔は口腔に起因する生理的口臭の原因であることは良く知られている.また,多くの人々が口臭に関心を持っており,歯科医院においても患者からの要求で口臭測定を必要とすることが多くなっている.本研究では,口臭を低く抑えるのに,歯ブラシと舌ブラシが影響するかを新しい小型のガスセンサーにより測定し検討し,そのガスセンサーを歯科の治療台にて使用することに対する評価を行った.まず最初に,1日の口臭の変化を,口腔清掃を行わない状態で,起床時から就寝時まで測定した.その後で,歯ブラシ,舌ブラシを水のみを使用して行い,口臭の変化を計測した.この測定は,食後2時間経過した時点から始めた.5人の健康な若い被検者(平均年齢24.5歳,男性3人,女性2人)と7人の健康な中年被検者(平均年齢45.7歳,全て男性)の口臭を歯ブラシ直後を含め30分毎に計測した.また,水のみでの歯ブラシと舌ブラシ後の口臭の変化も計測した.計測時間は前の歯ブラシの場合と同じように,1分間の舌ブラシ直後より行った.結果において,口臭は,起床時と食後2〜3時間経過時に高値を示した.歯ブラシ後の口臭の変化は,一時的に低くなるものの口臭を低く維持する効果はなかった.歯ブラシと舌ブラシ後の口臭の変化では,直後から低値を示し,30分毎に徐々に上昇するものの,120分後においても低値を示していた.本実験結果から,半導体厚膜(AET)ガスセンサーによる口臭の測定で,歯ブラシと舌ブラシを併用することが如何に有用であるかを突きとめた.また,半導体厚膜(AET)ガスセンサーの有用性も判明し,歯科の治療台での口臭の測定に応用できることが示唆された.
朝日大学の論文
2003-10-20

歯および舌ブラシの口臭への影響の検索 : 新しい口臭測定装置の応用

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