P.リクールの解釈学(下) : カフカ解釈の視座から
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概要
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リクールはディルタイによって定式化された「説明」と「理解」の対立、およびガダマーにおける「疎隔」と「帰属」の二律背反を克服する方法として「言述」概念を中心とした「テクスト解釈学」を構築する。これはハイデガーの存在論やガダマーの影響作用史にソシュールらの構造言語学の成果を取り入れたもので、「出来事と意味の弁証法」とも呼ばれる。しかしそれは「同一不変の意味」というフッサールやハーシュらの論理的意味概念に依拠していたため、解釈の「歴史性」を否定しかねない不整合を招来する結果となった。ここにトンプソンらの批判に晒されるリクール解釈学の最大の弱点があると考えられる。
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