「モラルプロジェクト」からの道徳教育の構想
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本論の課題は、道徳教育上、いかに学校・家庭・地域が実質的な意味で連携が図れるか、その具体的構想を提案することにある。これまでわが国では、道徳教育上、上記の3領域の連携を図るために、どちらかといえば行政主導で方針などが提示され、それが現場に降ろされてくるといった傾向がある。だが、こうしたいわゆるトップダウン的なやり方ではもはや実質的な意味で機能しないという問題が現在生じているのではないかと考える。むしろ、このような方式から3領域の人々が主体的に参画し実践していくボトムアップ方式への方向が現在求められていると私たちは考える。ここでいう「モラルプロジェクト」からの道徳教育の意図は、まさにその点にあるといわなければならない。すなわち、子どもたちに直接かかわる学校・家庭・地域の人々がしかるべき道徳的価値を協議により共有し、一体的な取り組みにより道徳的文化形成を実現していくという点にある。
- 宇都宮大学の論文
- 2004-04-01
著者
関連論文
- 牧口常三郎の教育思想と先見性--『創価教育学体系』を手がかりとして
- 「心のノート」の有効な生かし方についての一考察 : 1・2年冊子を通して
- 道徳教育全体計画の現状と改善策
- 道徳教育における幼稚園・保育所と小学校との連続性・非連続性に関する一考察
- 道徳教育における自尊心の問題 : リコーナーの自尊心観を手がかりとして
- 教育における「連携」体制の在り方についての一考察
- 小学校と中学校における道徳学習資料のつながりに関する一考察 : 「マザーテレサ」を手がかりとして
- 戦後日本における道徳副読本の動向 : 道徳の時間特設(昭和33年)前後を中心に
- 文学者の教育思想研究に関する一考察 : 「教育」の視座からの方法的吟味
- 「モラルプロジェクト」からの道徳教育の構想
- リコーナの道徳教育論 : 『こころの教育論(Educating for Character)』における理論的枠組構成の吟味を中心に
- 道徳教育観の模型
- 道徳教育観の類型
- 一茶研究史の研究
- 一茶社中「長沼連」にみる「連」の諸機能
- 日本における功利主義思想の流入と教育:明治期の「立身出世」を手がかりとして
- 言語活動を生かした道徳授業の工夫
- 澤柳政太郎の学修論(その二);『学修法』を通して
- 澤柳政太郎の学修論(その一):『学修法』を通して
- 宇都宮大学教育学部紀要第60号発刊に寄せて
- 新学習指導要領とこれからの道徳教育
- 芸術教育文献解題3