大脳皮質神経細胞の振動安定性解析 : 確率的力学系理論に基づくアプローチ
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概要
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近年,大脳皮質体性感覚野において,抑制性介在細胞が細胞種毎に特異的な細胞間結合を形成することが明らかになってきた.しかし,それらの細胞種に関して,神経振動における安定性が定量的にどの程度かは知られていない.本研究では,まず,非線形力学系の観点から,細胞種分類が可能か否かを検討した.そして,周期的な発火活動中に微小な電流外乱を印加し,実験的に位相反応曲線を計測した.得られた位相反応曲線を下に,周期振動における一次元位相方程式モデルを作成した.そして,確率的力学系理論に基づき,白色雑音下の位相方程式の振動安定性指数を計算した.その結果,細胞種間に振動安定性の違いがあることが判明した.本稿では,こうした結果を基に,神経回路網における細胞種の役割を議論する.
- 2006-03-09
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