演劇指導論に基づく日本語感情表現指導試論 : 「感情そのものは思い出せない」について
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概要
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パラ言語情報(特に感情表現)の実現音声は個人差・状況差があるので,その教育は,「型」を示すことが可能な言語情報の教育に比べ難しい。本稿は,感情表現を指導レベルで先駆的に扱っている演劇指導の知見を援用し,日本語教育におけるパラ言語情報(感情表現)の教育を効果的に行なうためのポイントを以下の6つに整理して説明する。(1)感情そのものは思い出せない。(2)感情は関係性によって規定される(3)場は関係性を規定する要素の一つである。(4)発話の流れの中には感情の転換点がある。(5)演劇レッスンにおける音声面の教育は,「調整」によって進められる。(6)場と関係性をしっかり規定することで,教師は正確に「思い出す」ことができる。最後に,このポイントをベースにした岐大での実践(橋本2002)を紹介する。
- 岐阜大学の論文
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