塞栓療法用懸濁液作成におけるプラスチック製三方活栓のリピオドールに対する耐久性の検討

概要

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【目的】肝動脈塞栓術に使用する懸濁液の作成の際, われわれは, プラスチック製三方活栓に2本の注射器を連結し, シリンジの押出を交互に繰り返してリピオドールと抗癌剤の薬剤を混和していたが, 三方活栓から液漏れを起こす場合が少なからず経験された。三方活栓に亀裂が生じており, リピオドールが三方活栓を侵蝕した可能性が高いと考えられた。この研究において, われわれは, プラスチック製三方活栓のリピオドールに対する耐久性を検討した。【方法】4種類の三方活栓 (ポリカーボネート製, ポリプロピレン製, ポリアミド製, ポリスルフォン製) を評価の対象とした。はじめに, 6時間これら4種類の活栓をリピオドールに浸漬させ, 損傷の有無を調べた。次に, 実際の使用状況にてこれらの活栓をポンピングに使用し, 損傷の有無を調べた。【結果】両者の実験はともに, ポリカーボネート製三方活栓だけに亀裂が生じ, ポリプロピレン製, ポリアミド製, およびポリスルフォン製三方活栓には亀裂は検出されなかった。【結論】リピオドールはポリカーボネート製三方活栓を浸食し, ポンピング操作で亀裂と液漏れを引き起こした。ポリプロピレン製, ポリアミド製, およびポリスルフォン製三方活栓はリピオドールに対して耐性を有し, 塞栓術に使用する懸濁液の作成に適している。
2004-03-31

塞栓療法用懸濁液作成におけるプラスチック製三方活栓のリピオドールに対する耐久性の検討

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