フェノロサの『美術真説』解読-続篇 : 美術に関する英文遺稿を素材にして
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概要
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明治十五年五月十四日、龍池会主催、上野公園、教育博物館、観書室におけるフェノロサ講演『美術真説』は明治文化史の展開に重要な影響をおよぼした。しかし、原英文遺稿を欠き、大森惟中の筆記としてのみ残存し、奇妙な片仮名まじりの簡潔・生硬な漢文調の文語体のため、フェノロサの真意を理解することが困難である。筆者はフェノロサが意図した深遠な「構造美学」はこれまで理解されていないと考える。「初編」、「本稿」における筆者の主題は『美術真説』を構造的に英文で再構成し、深遠ですばらしいフェノロサ芸術論を紹介するのが目的である。「初稿」とは、日本フェノロサ学会機関誌『ロウタス』第三号に寄稿した同名表題の拙論である。
- 1983-03-15
著者
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