中国農村信用合作社のマイクロ・ファイナンス市場への参入 : 四川省成都市の事例を中心に
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概要
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1990年以来、国連開発計画機構、中国貧困扶助弁公室、NGO等は貧困撲滅を目的に、中国の農村部でマイクロ・ファイナンス事業の展開を試みたが、いずれも、小規模で、指定された貧困県のみで実施され、多くの農家は恩恵を受けなかった。2000年、広がる都市農村の所得格差を是正するための一つの解決策として、中国人民銀行(中国の中央銀行)の強力な推進により、フォーマルな金融機関で、農村部の津々浦々に店舗を持つ中国信用合作社は、全国範囲でマイクロ・ファイナンス事業をスタートした。事業開始からわずか3年だが、かなりの規模を達成した。特に、発展の遅れた西部地域において、農家の収入増加と地域発展に大きなチャンスを与えている。本論文は、中国の西部地域に位置する四川省成都市の農村信用合作連合社、3つの末端信用合作社、地元の農家と農村中小企業の現地調査に基づき、マイクロ・ファイナンス事業の運営の仕組みと特徴、経営の持続可能性、事業のインパクトを明らかにするとともに、政府の果たすべき役割と事業成功の前提条件について検討を行う。
- 2005-03-31
著者
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