日本の農協発展(II) : 1996年農協法改正
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概要
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In Germany, the principles of self-administration and self-management were abandoned as a legal requirement in 1973 in order to give co-operative management the same degree of flexibility as their commercial competitors. Also in Japan, the tenth Agricultural Co-operative Law of 1992 introduced the rule of a singular representative director to reinforce the power and responsibilities of the board of directors, and the eleventh Agricultural Co-operative Law of 1996 instituted the dualist system, with a separation of the supervisory committee and the board of director. In this paper, we attempt to examine the aims and contents of the Agricultural Co-operative Law of 1996, and to introduce positive and negative opinions of persons concerned with agricultural co-operatives, and then to discuss some issues relating to the future legislative revisions and new procedures required for effectively organizing members into large co-operatives. The main conclusion is that the dualist system will be helpful in making the executive body strong, but it will be harmful in making the control body weak. Further revision in 2002 is also referred to.ドイツでは，協同組合の経営に競争相手である民間企業と同等の伸縮性を与えるために自己管理，自己運営という伝統的原則が1973年に法的要件から抹消された。日本でも同様に1992年の第10次農協法において理事会の権限と責任を強化するために代表理事制が導入され，また1996年の第11次農協法において理事会と経営管理委員会を並立させるという二層式が制度化された。本稿では，1996年農協法の目的と内容を検討するとともに二層式に対する農協関係者の賛否両論を紹介し，あわせて組合員を大規模農協へ効果的に参画させるのに必要な将来の法律改正や組合員参加の新しい方法を検討した。その主要な結論は，二層式は執行機関を強くするという点では有益であるが，監督機関を弱くするという点では有害であるということである。さらにまた2002年の農協法改正についても言及した。
著者
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