光強度と養分がガーナ産熱帯樹(Bombax buonopozense, Khaya ivorensis and Cedrela odorata)苗木の成長と電子伝達速度に及ぼす影響
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概要
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熱帯樹種の成長や生理的反応での最適光条件及び養分条件は樹種により異なっている.ガーナの郷土種であるボンバックス(Bombax-buonopozense)やカヤ(Khaya ivorensis),導入樹種のセドレラ(Cedrela odorata)の現実の光要求度や養分要求性についてはわかっていない.この研究では3樹種の成長および光合成速度(電子伝達速度ETR)への光および養分の影響を明らかにすることを目的とした.ボンバックス,カヤ,セドレラの2ケ月苗を5段階(1.00 RLI, 0.44 RLI, 0.15 RLI, 0.05 RLI, 0.01 RLI)の相対照度下で3段階の施肥処理(0g,5g,10g/苗木)を行って14週間生育させた.ボンバックスとセドレラ苗木の地上部及び地下部の成長には光,養分およびその相互効果で有意な影響が認められた.カヤの地上部成長には光処理だけが有意な影響を及ぼした.ボンバックスとセドレラ苗木では,成長パラメータの高さ(HI),直径(DI),体積(D^2HI)および地下部/地上部比は光合成速度(ETR)と同様に高施肥条件下で増大した.それに対し,カヤではやや被陰条件下で成長と光合成速度が大きくなった.
- 2003-03-30
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