不妊症患者における筋層内子宮筋腫の腹腔鏡下筋腫核出術後の妊娠予後の検討

概要

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目的:不妊症患者において,他の不妊因子の有無による腹腔鏡下筋層内筋腫核出術後の妊娠予後を検討する。方法:50mm以上の筋層内子首筋腫を有する不妊症患者で,腹腔鏡下筋腫核出術を行った30例の後方視的検討を行った。成績:1年以上のフォローアップにより,30例中15例(50%)に妊娠が成立した。他の不妊因子を有する患者では13例中3例(23.1%)に妊娠が成立したが,他の不妊因子を有しない患者では17例中12例(70.6%)に妊娠が成立した。妊娠経過観察中に子宮破裂は認められなかった。すべての妊娠は自然妊娠で,15例中13例は術後1年以内の妊娠であった。10例で帝王切開術が行われ,術中所見からは子宮の筋腫核出部位に癒着は認められなかった。結論:腹腔鏡下筋腫核出術は,開腹術による筋腫核出術と同等の成績を得ることができた。筋腫核出術後の妊娠予後を左右する因子として,他の不妊因子の有無が重要であり,他の不妊因子を有する患者においては術後の不妊治療を早期に考慮する必要がある。
東邦大学の論文
2005-07-01