学習過程の分析からみた学生の主体性の形成に関する一考察
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
看護教育における臨地実習は,複雑な看護場面の中での経験を学習者自らが意味づけしていくという学習形態をとり,その意味づけをどのようにしていくかが学生の成長に大きく関わっている。今回,「主体的な学習姿勢への変化」を指導目標に設定し,臨地実習に臨んだ一学生の学習過程より"経験の意味づけを抽出し自己効力の影響因子の視座から分析した。その結果,学生の経験の意味づけの深まりと共に学生の自己効力は促進,維持されていた。そのことで学生は,1)不安から安心状態へと変化し,2)それを機に受動的から能動的姿勢へと変化して,3)自分自身と向き合うという自己の対象化ができ,4)更に意識的に自己の課題に取り組み,その達成に向かうという,4段階のステップを踏み自己の成長に繋がっていた。そのような学習過程の基盤になっていたのは,実習環境からの「肯定的な関わり」が有用であったと考えられる。
- 2005-03-15
著者
-
大澤 早苗
熊本保健科学大学 保健科学部 看護学科
-
横山 孝子
熊本保健科学大学保健科学部看護学科
-
大澤 早苗
熊本保健科学大学保健科学部看護学科
-
嶋井 久美子
国立病院機構熊本再春荘病院
-
高水 佳寿美
国立病院機構熊本再春荘病院
関連論文
- 「絵本の読み聞かせ」を小児看護技術演習に取り入れた有効性
- 自己教育力に影響をおよぼす要因の分析
- 医療系大学在学中の学生の自己教育力の推移
- 基礎実習前後における自己教育力の変化
- 自己教育力の動機づけとその効果 : 自己教育力研究会の設立と概観
- 看護における職業的社会化と学生の意識 : 2年課程修了前の「看護者に必要な姿勢・態度」調査から
- 職業的社会化と看護学生の意識 : オープンキャンパス参加者の声と入学後の「看護イメージ」から
- 学習過程の分析からみた学生の主体性の形成に関する一考察
- 交流分析理論を用いた事例検討 スタッフ同士に軋轢(あつれき)を生じた人間関係 (特集 職場の人間関係を乗り切るための 交流分析入門) -- (各論:"交流分析理論"を活用した3つの体験談)
- 「看護者に必要な姿勢・態度」に関する学生の意識 : 4年課程1年次における基礎看護実習I終了後の調査から