養護教諭および保健室に関する研究 (1) : 大学生の持つ養護教諭と保健室の印象から
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概要
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養護教諭は、学校という教育の場で、成長発達の過程にある子どもたちを対象に、養護教諭独自の専門性を発揮した養護活動を実践する。その実践は、人格の形成という教育を目的としたものである。本研究は、教育職である養護教諭と養護教諭の活動の場である保健室に着目し、養護教諭の「養護」が子どもにどのような影響を与えているのかを明らかにしようと試みるものである。そこで、本報告において、大学生を対象とした質問紙による調査を実施し、保健室の機能や養護教諭の行った対応が子どもにどう受け止められ、どのような教育的意味を持つのか、子ども側からの検証を試みた。その結果、第一に、大学生の保健室に対する印象から、養護教諭の活動の場である保健室は、子どもたちが健康的に日常生活を送ることができるよう支援する場であり、子どもが「自己実現」へと向かう人間形成の教育の場となっていることが明らかとなった。第二に、養護教諭に相談する者は多く、特に、「進路」についての相談が多かった。養護教諭は適切に対応しており、健康相談活動は、子どもの自己決定を可能にする支援となっているということがわかった。また、調査対象者の約半数が養護教諭の複数配置を希望しており、「養護教諭が複数配置されていた学校に通学したことがある」という学生自身の経験が、養護教諭の複数配置の希望に影響を及ぼしていることが明らかとなった。
- 2005-03-20
著者
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