市場価格形成の論理 : 吹春俊隆著『経済学入門』批判
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概要
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本論文は,吹春俊隆著『経済学入門』の価格論を素材に他の経済学教科書をもとりあげつつ,これらを批判し,経済学の基礎理論である価格論の根本問題-市場価格形成の論理-を「価格の二重性」において明らかにしようとするものである。それは市場価格が使用価値価格と価値価格との対立物の統一形態であることを理論的に明らかにするものである。そのためには新たな概念装置が創造されねばならない。それは貨幣概念に使用価値評価手段及び価値擬制手段を追加することでその豊富化を図り,使用価値概念に個別的欲求度及び社会的欲求度の概念を付加することでその深化を図るものである。それらの概念を操作することで価格論の新たな地平が切り開かれるものと思われる。
- 上越教育大学の論文
- 2005-09-30
著者
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