アメリカにおけるディスクロージャー拡大の新展開 : AICPAによるEnhanced Business Reportingの構想(会計学編)
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概要
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本稿は,アメリカ公認会計士協会(AICPA)が主導する拡張企業報告(Enhaanced Business Reporting, EBR)の構想を明らかにするとともにその意義を検討したものである。EBRは現状ではGAAPによって要求されていない情報に焦点を当てたもので,そこでの開示内容に関する議論は,(1)業界に固有のバリュードライバーや主要業績指標を標準化すること,(2)会社に固有の戦略と計画,機会とリスクに関する開示を体系化すること,(3)厳密な稼得利益ではなく長期的価値創造に焦点を当てることの3点に集約される。しかも,それらの情報を継続的に提供するという継続報告とその情報の保証にかかる継続監査がEBRの基礎にある。EBRの基本的なアイデアは1994年にAICPAが公表したジェンキンズ報告書にそれを見ることができるが,10年を経た現在,情報技術の発展によってそれが実現に近づきつつあるといえる。
- 2005-07-30
著者
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