ボーリング授業中の心拍数変動に関する研究(第1報) : 男子学生を対象として
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概要
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(1) ボウリング授業中の心拍数変動の特性について ボウリングも他のスポーツ種目と同様, 授業内容・やり方次第でその運動強度はかなり異なってくることは当然であるが, 本授業ではだいたい基本練習時 (15分) で80〜120拍/分, ゲーム時・自由練習時で100〜140拍/分のゾーンで心拍数が変動しており, その幅は40拍/分程度であった。また, 本授業中における3被験者の平均心拍数113.1拍/分 (Fig.5) は今井らの114拍/分 (1980)^<1)> ・北川の110〜120拍/分 (1999)^<12)> といった先行研究にピタリと符合しておりその客観性は高い。その結果, ボウリングはバレーボール^<7)>・テニス^<1)> (変動幅60〜80拍/分程度) 等の球技と比較して瞬間的に急激な動きをすることは殆どなく, 一定の運動強度で長時間持続可能な心拍数変動の幅が小さいスポーツ種目であることがわかった。そして, 基本練習時にはやや不足気味であったがゲーム時・自由練習時の約50分間は有酸素運動として理想的な運動強度が得られていた。本校の運動不足気味の一般学生にとっては週に1度の運動不足解消・ストレス解消の絶好の機会となっている。このことはボウリングが安全で楽しく誰もが親しみやすい有酸素運動として優れたスポーツ種目であり, 生涯スポーツとしての適格性・有効性を客観的に示しているといえる。(Fig.4・5参照) (2) 今後のボウリング授業の改善点について ウォーミング・アップの運動強度について Ekbolm と Hermansen は最大酸素摂取量 (VO2max.) の50%Astrand と Saltin は55%が適切であるとみなしている (「心拍数の科学」P. 244)^<1)>が, これに相当するこの年代の心拍数レベルは120〜130拍/分になる。今回の授業の基本練習時では被験者Bが120拍/分位に上がっただけで, しかも2分間程度であった。この事実から今後は基本練習時にもう少し負荷の強い準備運動を取り入れて, 120〜130拍/分の心拍数レベルにある時間帯を5分程度確保すべきであろう。つまり, 授業開始時のウォーミング・アップに改善の余地が有ることが明らかとなった。
- 2005-03-05
著者
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