各種機上ドプラレーダの性能の評価
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概要
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各種の機上ドプラレーダについて,S-N比の観点から見た一つの評価基準として"performance margin"という概念を導入し,その性能の理論的な解析を試みた.このperformance marginを計算するため,まずドプラ受信信号の特性を知る必要があり,受信信号電力,陸地および海面からの反射波のスペクトル,ビーム幅が有限であることによりおこるパルスの形の広がりとアルチチュードホールの平滑化などについて検討を行なった.そして各種の雑音源,検波器および周波数追跡装置によるS-N比の変化を考慮することによって受信機出力のS-N比を求めた.performance marginは,こうして得られたS-N比を周波数追跡装置の限界S-N比と比較することにより見出される.このperformance marginの数値により各種の機上ドプラレーダ方式を偏見なしで比較することができるようになり,また将来小型軽量のドプラセンサを開発するために有効と思われる.なおこの解析により従来知られていなかった種々の受信信号の性質や受信機の性能が明らかになった.
- 宇宙航空研究開発機構の論文