韓日両国における科学教育カリキュラム及び教科書記載内容の比較研究 : 主に生命科学分野の取り扱いについて
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概要
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1953年にDNAの分子構造が明らかにされたことで生命現象の機構を解明する科学(生命科学)は急速に発展し,その結果人間社会に大きな利益をもたらしつつある。しかしその一方で,再生医療やそれと関連したヒトクローン胚作成などといった生命科学・技術分野における生命体の扱い方について,様々な倫理上の問題が派生してきている[1,2]。そこには人間の生死と関係するがために私達が認識しておかなくてはならない問題が多く含まれており,それらに対処できる十分な見識を身につけるべき時代となってきた。また,そういった問題の解決には,生命科学の発展を押し進めてきた生命に対する物質還元的な視点のみではなく,様々な価値観に基づく多様な視点から柔軟に思考し,生命科学を批判することも必要である[3]。そのためには生命科学の基礎知識やそれを技術利用した場合の利点とその過程に潜む倫理上の問題をふまえた生命科学教育が必要である。そこで,同じ東アジア儒教文化圏に属し,外来の文化として科学を受け入れた韓国と日本における生命科学教育のカリキュラム内容及び教科書記載内容の現状を把握するべく,両国の小・中・高等学校の科学(理科)の生命科学分野に焦点をあてた教科内容の比較研究を行った。
- 2005-09-30
著者
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