魚介類におけるビタミンEと多価不飽和脂肪酸量との関連
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概要
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近年、魚油に含まれる多価不飽和脂肪酸の摂取が動脈硬化症などの生活習慣病の予防に有効なことが注目されてきた。これらの脂肪酸は酸化を受けやすいことから、その酸化を抑制するために抗酸化作用をもつビタミンEが多く含まれているのではないかとの想定のもとに、魚介類中のPUFAとビタミンEとの相関を中心に検討した。(1)魚類64食品,貝類11食品,その他の魚介類9食品の計84食品について、ビタミンEおよび長鎖脂肪酸成分値をデータとし解析した。(2)多くの魚介類の可食部100gに含まれるビタミンE,リノール酸,リノレン酸,アラキドン酸,EPAおよびDHAの成分値は、それぞれ数種類の食品を除くとほぼ6mg, 700mg, 200mg, 200mg, 1100mg, 1800mg以下であった。(3)分散分析の結果,魚類,貝類,その他の魚介類の3群問および各脂肪酸間に1%の危険率で有意差が認められた。(4)EPAとDHAの相関係数は、0.841となり有意に高い正の相関がみられた。(5)魚介類中の10種類のPUFA由クラスター分析の結果、魚類と貝類およびその他の魚介類では 異なるデンドログラムがみられた。(6)PUFA値ならびに個々の脂肪酸成分値とビタミンE値との間に0.4以上の高い正の相関が認められるものはなかった。
- 2004-03-20
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