左肺底区 (S^<8+9+10>) 形成不全による先天性気管支閉鎖症の 1 切除例
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概要
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症例は60歳男性。主訴は血痰。現病歴は昭和61年10月に咳嗽時, 少量の血痰が認められた。胸部X線側面像で左下肺野背側部に異常陰影が認められた。気管支造影でB^<8+9+10>の途絶が認められ, 気管支ファイバースコピーではB^6入口部の狭小化, B^<8+9+10>の完全閉塞が認められた。生検で悪性所見なく, 結核菌を含めた細菌検査で常在菌のみであった。左B^6が狭窄し炎症による血痰の原因となっていたこと, 今後も同様に炎症を繰り返す可能性があることより, 手術適応とした。左下葉はほぼ鶏卵大で含気性はなかった。下葉切除を行い病理組織学的所見で閉塞気管支以下では細気管支, 肺胞構造がなく形成不全の状態で, かつ炎症所見は極めて軽度であったことより先天性のbronchial atresiaと診断した。
- 日本呼吸器内視鏡学会の論文
- 1988-11-25
著者
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