パケット到着間隔(PAI)に基づいた時刻同期方式(NW性能管理, NW品質, 一般)

概要

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近年、LAN上での分散計測・制御分野では、マイクロ秒以下の同期精度が要求されている。LANではパケット交換ネットワークを利用しているため、キューイング遅延が高精度な時刻同期の障害となっている。そこで、本論文では、LANにおける精密同期を目的として、パケットの到着間隔による時計同期方式(PAI : Packet Arrival Interval based time synchronization)を提案する。本方式では、一定間隔にブロードキャストされる同期パケットの到着間隔の平均がキューイング遅延の影響を受け難いことを利用し、高精度な時刻同期を可能とする。また、対象をLANに限定し、ネットワーク構成要素が既知であるため、マスタより各クライアントへの片方向遅延は計算により高精度に算出可能である。実験の結果、帯域の利用度が50%超えるクロストラフィックの存在下でもマイクロ秒以下の同期精度が実現されることを確認した。しかも、本方式は、高い計算能力を必要としないため、センサーネットワーク等の小さなノードでも利用可能である。
社団法人電子情報通信学会の論文
2005-11-10