神経系の機能再生へのアプローチ(第39回日本理学療法学術大会 セミナー)
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概要
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最近の再生医学に関する技術の進歩は,中枢神経系の変性あるいは損傷からその機能を回復するための様々なアプローチを提供する。ひとつの主要なアプローチは,特定の細胞やその幹細胞の移植,神経栄養因子や生理活性を持つタンパク質をコードする遺伝子の導入を含めた補充療法である。別のアプローチとして,外科的手法による脳の刺激療法があげられる。パーキンソン病は,中脳ドーパミンニューロンの選択的変性に起因し,固縮,動作緩慢,振戦を主症状とする運動疾患であり,再生医療のアプローチを臨床応用するために多くの研究が行われている。ここでは,パーキンソン病治療法を確立するために必要な基礎研究として,遺伝子改変動物を用いた2種類のアプローチについて紹介する。第一に,細胞移植に関する新技術としてドーパミンニューロンの単離濃縮法の開発について解説する。第二に,脳深部刺激法の基盤となる運動制御を媒介する神経回路の機構の解析について解説する。
- 社団法人日本理学療法士協会の論文
- 2004-12-20
著者
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小林 和人
福島県立医科大学医学部附属生体情報伝達研究所生体機能研究部門
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小林 和人
福島県立医科大学医学部附属生体情報伝達研究所
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小林 和人
福島医大・医・生体機能
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小林 和人
福島県立医科大学医学部 附属生体情報伝達研究所 生体機能研究部門
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