脳血管障害による在宅要介護高齢者における24時間心拍数と生活活動様式との関係
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概要
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本研究は在宅要介護高齢者への生活動作・姿勢を用いた運動負荷に関する基礎的研究である。目的は以下の3点について知見を得ることであった, 1)在宅要介護高齢者の24時間心拍数の特徴, 2)坐位時間割合と平均増加率(睡眠時に対する覚醒時平均心拍数の増加率)との関係, 3)生活活動様式と24時間心拍数との関係。対象は脳血管障害による在宅要介護高齢者(CVA)21名と健常高齢者10名であった。ホルター心電図による心拍数測定及び生活行動調査, 生活活動様式調査を同時に24時間実施した。その結果, 1)CVAは睡眠時心拍数が高く平均増加率と最大増加率(睡眠時に対する一日の最大心拍数の増加率)が低い, 2)坐位時間割合と平均増加率は正の直線関係がある, 3)生活活動様式の拡大に伴って平均増加率が高くなること, が判明した。これらの結果から, 24時間心拍数を用いた評価では睡眠時心拍数は心機能を推察する手がかりとなり運動処方の際には睡眠時心拍数に留意する必要があること, 平均増加率は一日の身体活動量の指標となることが示唆された。また坐位時間延長及び生活活動様式の拡大は心拍数から見た身体活動量の増加に有効であることが実証された。
- 社団法人日本理学療法士協会の論文
- 2000-09-30
著者
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