介助者が車いすを押して昇る場合のスロープ勾配に関する検討
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概要
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介助者が人を乗せた車いすを押してスロープを昇る場合,介助者に大きな負担にならない最適勾配とそれを判断する指標を明らかにすることを目的とした。対象者は健常女性7名(19.1±0.4歳)とした。対象者にスロープ上を総重量76.6Kgの車いすを押し,6歩以上登ることを行わせ,以下の項目を測定した。課題遂行の可否,主観的負担度,運動学的因子(歩幅,立脚期間中の駆動期間の割合,体幹・左下腿・左前腕がスロープ面となす角度,左膝・肘・肩関節の屈曲角度)。結果は,主観的に大きな負担にならず昇れる最適勾配は6〜8度,昇れる限界勾配は16度付近であった。前腕とスロープ面のなす角度が平行に近づくと主観的負担度が著しく増強した。このことから最適勾配を第三者が運動学的に判断するには,前腕がスロープ面と平行に近づくことが手掛かりになると思われた。
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