在宅要介護高齢者の主観的幸福感に関する報告 : 質問紙調査とインタビューを通しての考察
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概要
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本調査では在宅要介護高齢者の主観的幸福感に対して障害観, 日常生活動作能力, 活動能力, ソーシャルサポート等がどのように関与しているかを明らかにすることを目的とした。在宅要介護高齢者19名(平均年齢75.0±8.1歳)を対象に, 調査票を用いた訪問面接調査を行なった。同時に2名に対し, 障害観に関するインタビューを実施した。分析は主観的幸福感(PGCモラール得点)を従属変数, 障害観(障害受容得点)・日常生活動作能力(バーセルインデックス)・活動能力(老研式活動能力指標)・ソーシャルサポート得点・年齢・要介護になってからの期間の6変数を説明変数とし, 重回帰分析を行った。結果, 障害受容が大きいほど, 年齢が低く要介護になってからの期間が短いほどPGCモラール得点が高かった。インタビューの結果から, 「生きがい感」の有無が主観的幸福感に関与することが示唆された。在宅要介護高齢者に対する援助のありかたとして, 各人の人生プロセスの変化と障害に対する感情に配慮して, 障害に対する態度を肯定的になものにしていくような介入の重要性が示唆された。
- 茨城県立医療大学の論文
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