臨床での痛みに対する取り組みの実際 : 脳性麻痺の分野から
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概要
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脳性麻痺という疾患は単一の症状を示すものではない。中枢神経系の障害が発達過程で起こり, 様々な領域の機能的能力の発達が遅滞したり, 停止してしまうだけではなく, 代償性や異常性をも発達させてしまい, 終局的には構築的異常を生じさせ, 生命維持機能の問題に至る危険性をも持っている症候群が脳性麻痺である。脳性麻痺児の場合, 乳幼児期から小児期にかけて関節及び筋肉等の痛みを訴えたり, そのことが主症状になるというのは稀なことである。又, 年長脳性麻痺児や成人脳性麻痺患者が示す痛みというのは, 正常感覚運動経験の不足と異常感覚運動経験の蓄積の結果であると考えていくことができる。
- 社団法人日本理学療法士協会の論文
- 1989-05-10
著者
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