等速性片側脚伸展筋力測定の再現性および等速性膝伸展筋力との関係
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究の目的は, 体重支持力の指標としてopen kinetic chainでの膝伸展筋力を用いることが妥当であるか否かを検討することである。その先行研究としてまず, 健常女性26名(測定脚52脚)を対象に60, 180, 300 deg/secの3種の角速度で, 等速性片側脚伸展筋力を連続する2日間に2回測定し, 測定の再現性を検討した。続いて同一機器, 同一3種の角速度で等速性膝関節伸展筋力を測定し, 脚伸展筋力と膝関節伸展筋力との関係をみた。等速性片側脚伸展筋力の2回の測定値は, ピークトルク, ピークトルク/体重, max repetition workの全てのパラメータ・角速度で級内相関係数(ICC)が0.6を超える比較的高い相関が得られ再現性が確認された。次に, ピークトルクで示した脚伸展筋力と膝伸展筋力との相関は中等度以下であり, 高速度である方がより相関が高かった。これらは, 膝伸展筋力の脚伸展筋力への寄与度に角速度によって差があり, また脚伸展筋力には膝伸展筋力以外の関与が示唆される結果であった。以上より, 体重支持指標として膝伸展筋力のみを用いる方法では, 角速度や他筋の関与を考慮する必要があると考えられた。
- 1998-03-31
著者
関連論文
- 足趾把持筋力トレーニングが最大速度歩行時の床反力に及ぼす影響
- 直線歩行と90°方向転換歩行における障害物の視覚的認知の仕方の相違が跨ぎ動作に及ぼす影響
- 静的ストレッチングがジャンプ能力に及ぼす効果 : 生理学面ならびに機能面からの検討
- 中等度運動時の代謝および心拍数に対する食後経過時間の影響
- 痙性両側麻痺型脳性麻痺児における Physiological Cost Index と Total Heart Beat Index の再現性
- 下腿回旋位別の等速性膝関節伸展筋力とカッティング動作能力との関連
- 介護老人保健施設での総合臨床実習を前提とした学内教育の在り方について(教育・管理)
- 236 下腿回旋位別の等速性膝関節伸展筋力とカッティング動作との関連
- 健常者における片肘立ち位の圧中心軌跡の測定再現性ならびに肩関節角度の相違による影響
- 174 健常者における上肢運動負荷試験(UIULX test)と上肢使用日常生活活動時の運動負荷との関連(運動・神経生理)