粘土のクリープ破壊について
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概要
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大阪梅田で採取した乱さない粘土及び練返し粘土を用いて三軸圧縮試験による粘土のクリープ現象を考察したものである。まずクリープを次の3つの領域にわける。(I)ひずみ速度ε^^・が減少する領域すなわち遷移クリープ領域, (II)ε^^・が一定でひずみが増加する領域すなわち定常クリープ領域, (III)ε^^・が再び増加してついに破壊に至る領域すなわち加速クリープ領域である。実験に使用した乱さない粘土の先行圧密荷重は約2.0kg/cm^2であり, 練返し粘土は0.5kg/cm^2で再圧密したものでクリープ試験は共に正規圧密の状態で行った。実験の結果を見るとひずみ速度ε^^・をdε/dlogt(=C_α)の型であらわした場合C_αの値はσ_1-σ_3/σ_m'の関数で示される。ここにσ_m'は平均有効主応力である。例えばσ_1-σ_3/σ_m'の値が0.3〜0.8では次の(1)式, またσ_1-σ_3/σ_m'の値が小さい時には(2)式で与えられる。またt_fを破壊に至るまでの時間とすると(II)の領域でのε^^・についてε^^・・t_f=一定 C_α=A'exp(α'(σ_1-σ_3)/(σ_m')) (1) C_α=A'(1+α'(σ_1-σ_3)/(σ_m')) (2) という斉藤, 上沢両氏の結論を支持できるものとしている。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1979-03-15
著者
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