乳用種雄牛の血清フェリチン量 : ラジオイムノアッセイ法およびエンザイムイムノアッセイ法による測定
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概要
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札幌近郊で飼育されているホルスタイン種成雄牛109頭および育成雄牛19頭から採血し, 2-sit immunoradiometric assay (2-site IRMA) 法により, 血清フェリチン量を測定し, あわせて鉄代謝を反映する血液成分を測定した。血清フェリチン量の平均値±標準誤差ほ, 成雄牛が36±7ng/ml, また育成雄牛が13±1ng/mlであり, 両者の間には有意差が認められた。しかし, 成雄牛と前報で報告した成雌牛の血清フェリチン量との性差ほ認められなかった。同様に, 加齢による変化は, 赤血球数, 血色素量, 血球容積, 血清総たん白量, 鉄結合能, 不飽和鉄結合能などの血液成分にも観察された。また, 酵素としてペルオキシダーゼ, 基質としてABTSを用いた酵素免疫測定法 (EIA) により, 51例の成雄牛の血清フェリチン量を測定したところ, 2-site IRMA法による測定値との間に高い正の相関関係 (r=0.990) を得たが, 5 ng/ml未満の血清フェリチン量の測定ほ本法では困難であった。しかし, 高フェリチン血症を示す代謝性疾患の際には本法は有用であると考えられた。
- 1984-12-15
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