連続方式をとる多機械2段工程のスケジューリング

概要

論文の詳細を見る
本報は, 連続方式をとる多機械2段工程を対象に, 納期遅れを許さないとの条件下で納期余裕最小化のスケジューリング問題を扱う.対象生産システムは, 各工程がそれぞれ多機械からなり, 製品ごとに使用機械が異なるため, 製品によって異なった生産経路をとるものである.そのさい, ロット生産が行われ, 工程1での処理を連続的に進めながら, 処理の終わった部分を逐次工程2へ流し, さらに連続して工程2での処理を行う連続方式をとるものとする.ただし, 各ロットは異なる納期をもち, 段取り時間はロットの処理順序に依存して異なる.本報では, 本問題の最適スケジュールを効率的に求めるための分枝限定法に基づくアルゴリズムを提案する.そのさい, 問題の特徴を利用した効率的な分枝方法ときつい下界値の導出方法を提供する.また, 提案アルゴリズムの有効性を数値検証により示し, さらに, 3段以上の工程に対する提案アルゴリズムの適用可能性についても検討する.
社団法人日本経営工学会の論文
1995-12-15