水稲用選択性除草剤シハロホップブチルEW製剤の除草効果
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
シハロホップブチル, [R-(+)-n-butyl-2-(4-(2-fluoro-4-cyanophenoxy) phenoxy) propionate]はダウ・エランコにより開発中の化合物である(Fig. 1)。この水稲用選択性除草剤は, 茎葉処理にて5-6葉期までのイヌビエ等に卓効を示す。現在の日本の稲作の状況を考えると, シハロホップブチルの粒剤化は必須である。シハロホップブチル粒剤の開発は3葉期のイヌビエに照準を合わせて進められているが, それに加えて, 後期のヒエ用の茎葉散布剤も必要であるという視点のもとに, シハロホップブチルEW 製剤の開発が意欲的に進められた。シハロホップブチル EW の除草活性はシハロホップブチル ECとほぼ同等の活性を示した(Table 1)。又, 30% EWと試作20% EW の間にも生物効果の差は認められなかった(Table 2)。30% EW は5-6葉期のイヌビエを枯殺するには, 240g ai/haを必要とした(Table 3)。一方, シハロホップブチル30% EW 製剤の散布液量としては, 500-1,000 l/haが最も安定した除草効果を得ることがわかった(Table 4)。製剤面での安定性は30% EW 製剤が20 EW 製剤に比較して, 物理的安定性に優れており, 実用性があると考えられた(Table 5, 6)。これらの結果から, シハロホップブチル30% EW 製剤は後期のイヌビエ用の茎葉処理剤として, 有望なものであると言える。
- 日本雑草学会の論文
- 1997-05-30
著者
-
今井 康史
ダウ・ケミカル日本株式会社
-
近藤 直彦
ダウ・ケミカル日本株式会社ダウ・アグロサイエンス事業部門小郡開発センター
-
松本 哲男
ダウ・ケミカル日本株式会社ダウ・アグロサイエンス事業部門本部
-
松谷 邦
ダウ・ケミカル日本株式会社ダウ・アグロサイエンス事業部門本部
-
片橋 久男
ダウ・ケミカル日本株式会社ダウ・アグロサイエンス事業部門
-
今井 康史
ダウ・ケミカル日本 ダウ・エランコ事業部門
-
松本 哲男
ダウ・ケミカル日本株式会社
-
松本 哲男
ダウ・ケミカル日本
-
近藤 直彦
ダウ・ケミカル日本株式会社
-
松谷 邦
ダウ・ケミカル日本株式会社
関連論文
- 110 新規除草剤cyhalofop-butylに対するイネ科種間の感受性の相違
- 水稲用除草剤シハロホップブチルの開発と製剤化技術の確立
- 水稲用除草剤シハロホップブチルの開発と製剤化技術の確立
- 水稲用除草剤シハロホップブチルの開発と製剤化技術の確立
- 水稲用選択性除草剤シハロホップブチルの押し出し粒剤化
- 水稲用選択性除草剤シハロホップブチルEW製剤の除草効果
- 水稲用選択性除草剤シハロホップブチルの粒剤化
- 稲作用除草剤シハロホッププチル(DEH-112)の適用性研究 : (1)ベンタゾンとの混用
- 9 稲作用除草剤シハロホップブチル(DEH-112)の適用性研究 : (1) ベンタゾンとの混用
- 新規除草剤シハロホップブチル (DEH-112) の粒剤化の検討 (2)
- 13 新規水田除草剤シハロホップブチル(DEH-112)のタイヌビエに対する除草効果
- S-3 新規除草剤シハロホップブチル(DEH-112)の作用性
- 84 マメ科牧草におけるウレイドの集積と施用窒素の影響
- 16 マメ科牧草におけるウレイドの集積(中部支部講演会要旨(その2))
- 58 新規水田除草剤シハロホップブチル1キロ粒剤のノビエ殺草特性について
- 新規水田除草剤シハロホップブチル1キロ粒剤のノビエ殺草特性について
- シハロホップブチルの茎葉処理におけるアジュバントの添加効果
- C118 界面活性剤のシハロホップブチルの茎葉処理効果に対するアジュバント効果
- スピノサド - 新規殺虫剤の鱗翅目害虫及びアザミウマ類に対する圃場条件下における防除効果.