高泌乳牛群における周産期病および飼養管理の指標としての代謝プロファイルテストの実用性(内科学)
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概要
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周産期病予防手法として代謝プロファイルテスト(MPT)の実用性を検討することを目的とし,305日乳量が8,500kg以上で周産期病が多発していた79牛群のMPT成績を健康な76牛群と比較した.さらに,MPTをもとに飼養管理改善を指導したことにより周産期病の発生が終息した17牛群について,疾病多発時と終息時のMPT成績の変化を検討した.周産期病多発牛群では,乾乳期においてヘマトクリット,アルブミン,血糖,コレステロール,カルシウムおよびマグネシウム濃度の低下している個体が多く,これらは,周産期病の発症要因としての栄養不足を主徴とする飼養管理状況をよく反映していた.また,MPTに基づいた指導により疾病が終息した牛群においては,周産期病の原因となっていた飼養管理上の問題が解消され,血液成分値もまた正常値を示した.これらの結果から,MPTは飼養管理診断および周産期病の要因を明らかにする上で極めて有効な手法であると思われた.
- 2002-07-25
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