超音波検査画像による犬の胃運動の評価(外科学)

概要

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超音波検査画像による犬の胃運動の評価のため, 14頭の犬を用いて, Bolondiらの胃幽門部の面積および容積を計測することによって幽門洞の収縮回数および胃の空虚化時間がそれぞれ検討された.全ての犬は体重kg当たり10mlの食塩水またはスープが投与された.食塩水およびスープにおける幽門洞の平均収縮回数は, 投与前ではそれぞれ4.19±1.30/分および4.82±0.65/分であり, 全体では, それぞれ4.66±1.37/分および5.13±1.71/分であった.面積および容積の計測による胃の空虚化時間の平均時間は, 食塩水群でそれぞれ36.73±11.27分および40.00±8.75分であり, スープ群でそれぞれ61.35±17.58分および59.11±14.46分であった.食塩水とスープ群における胃の空虚化時間において, 面積と容積の計測法の間には統計学的に有意差は認められなかった.しがって, 超音波検査画像を用いた犬の胃運動の評価のためのBolondiらの面積と容積計測法は幽門洞の収縮回数および胃の空虚化時間の評価に有用であると判断された.犬の空虚化時間の決定には, 面積法は容積計測法より容易であったが, 正確度は容積計測法であった.
2002-01-25