生年コーホートにおける6年間の観察研究:繁殖豚の耐用年数・生涯生産離乳豚数・生産性と初回受胎日令の関係
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概要
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垂直統合された養豚生産グループの一般農場を使い, 繁殖雌豚の6年間にわたる繁殖成績の観察コーホート研究を行った. 1990年に生まれた繁殖雌豚の生年月日, 繁殖豚群への編入・繁殖成績・淘汰の全データがそろっている33農場を研究対象として選定した. 1990年生まれの2,265頭の種付けされた繁殖豚は, 淘汰されるまでに平均5.6産し, 67.2頭の離乳子豚を生産した. 誕生後2年から4年目までに90%の分娩が観察された. 分娩率は2から4産までの母豚が他の母豚より高く, 生存分娩子豚数は3産から5産目が最も多かった. 初回受胎日齢の幅(10と90パーセンタイル:百分位)は227がら322日齢であった. 初回種付け日齢が高くなると, 若雌豚(産歴0)の分娩率は低下した. また初回受胎日齢の高齢化は, 低い淘汰産歴と少ない生涯生存分娩子豚数と関係があった. 初回種付けされた繁殖若雌豚2,265頭の内, 253頭(11.2%)は, 種付け後の発情が発見され再種付けされた. これらの再種付けされた雌豚は,再発が無がった雌豚に比べて, 淘汰産歴・生涯生存分娩子豚頭数・生産性が低がった. 約230日齢に達した若雌豚は早い内に種付けする事が望ましい, と思われる.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1999-09-25
著者
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