鶏雛に於ける葡萄糖の吸収について
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概要
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前報に於てWilson法を用いて鶏雛の摘出小腸では葡萄糖の吸収量は大黒鼠のそれよりも低く又吸収時生成した乳酸量を説明する葡萄糖量は吸収量よりも多いことを報告した. GOLDEN等はCori法を用い鶏雛に葡萄糖を与えた場合その吸収係数が大黒鼠のそれよりも高いことを報じている. このGOLDEN 等の結果と我々の結果との不一致は恐らく使用した雛の日令の差によるものと考えられるので, 雛の成長に基く葡萄糖の吸収能力の変動を検討し併せて小腸に於ける乳酸の生成に就て若干の吟味を行なった. (1) 吸収係数は雛の2日令及び7日令に於ては大黒鼠のそれよりも低いが日令の増加と共に増加し, 25日令でGolden等の値と略々一致する値を示した. (2) 小腸1mg当りの吸収量も日令の増加と共に増加した. (3) 葡萄糖が大量投与されると小腸内乳酸量が増加した. (4) 門脈及び循環血中の乳酸は葡萄糖吸収中(30分)約10mg/dl上昇した. 血糖は約170mg/dl上昇を示した.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1960-06-30
著者
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