妊娠猫における実験的トキソプラズマ症
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概要
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トキソプラズマ(Tp)抗体陰性猫9頭の妊娠初期(胎齢14日), 中期(胎齢30日)及び後期(胎齢40日及び51日)に, 著者らが家猫より分離したTp-K株のシストを経口投与し, Tpの胎児感染性を調べた. Tpの経口投与による分娩成績は, 妊娠初期および中期群では, 胎児は未熟子であったが, 後期群では, 正常子を分娩した. 母猫は, Tp接種後6〜10日後よりparasitemiaが発現しoocystは接種後4〜7日以後から全例の糞便中に検出された. また, 血中抗体は, 接種後2週より陽転し, 経週的に上昇した. 一方, 産子は妊娠初期感染群は全胎児の組織内にTpを認めたが, 中期感染群からの正常産子の原虫検出は陰性で, 未熟子の80%に原虫が認められた. 一方, 妊娠後期感染群から分娩された正常産子からも原虫が分離されたが在胎期間の短かかったNo.9猫の産子5例は全て陰性であった.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1993-12-15
著者
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