豚糞線虫実験感染豚における糞便内虫卵数の消長
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概要
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野外の下痢症豚の糞便から得た豚糞線虫感染子虫を体重12〜60kgの試験豚に経皮感染させ, 糞便内虫卵数の消長を調べた. 感染は, 豚糞線虫卵100,000個を吸着させた脱脂綿を25℃で4日間培養し, 脱脂綿に活発に動く感染子虫が多数存在することを確認後, 脱脂綿を豚の側腹部に5時間接触させた. 以降, 感染後19〜91日の培検日まで毎日, 虫卵検査を行った. 糞便内への虫卵排泄は感染後5〜8日から認められた. 感染豚4頭中2頭(体重12kg)は, 感染後14〜49日までEPG約10,000以上を示した. EPGの最高値は2頭ともに感染後29日にみられ, その値はそれぞれ162,600及び83,400であった. 感染豚の臨床症状は軽度であり, 剖検でも肉眼病変を認めなかった.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1992-08-15
著者
-
平 詔亨
農林水産省家畜衛生試験場
-
浦 重義
京都動物検査センター
-
Chompoochan T
タイ国立家畜衛生研究所
-
Chompoochan Tasanee
タイ国家畜衛生・生産研究所
-
Prasitiratana Piyanoot
タイ国家畜衛生・生産研究所
-
平 詔亨
都城家畜保衛所
-
平 詔亨
農林水産省九州農業試験場
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