昭和54年の地盤沈下について
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概要
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東京における地盤沈下調査は, 昭和13年から継続的に行われているが, この報告は昭和54年1年間の地盤沈下状況とこれまでの経過について述べたものである。23区の地盤沈下は, 荒川河口付近, 江戸川区江戸川六丁目付近から中葛西三丁目付近にかけた地域の2か所で1cm以上の沈下が認められる。その他の地域は1cm以下または0〜1.38cm隆起している。多摩地区の地盤沈下はほぼ全域にわたって認められ, 清瀬市旭が丘付近で2cm以上沈下し, その他の地域では2cm以下である。一方, 北多摩地区西部の多摩川流域, 立川市曙町付近から国分寺市の北部へかけた地域などでは0〜0.67cm隆起している。1cm以上沈下した面積は25.8km^2である。また都内の最大沈下量は, 清瀬市旭が丘二丁目の2.17cmである。被圧地下水位は墨田区立花五丁目にある吾嬬B観測井でT.P.-35.58mと最も低く, この付近を中心としてほぼ同心円状に高くなっている。このような最近の地盤沈下量の減少, 局所的な地表面の隆起, および地下水位の上昇は, 地下水揚水規制の効果によるものであるとしている。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1982-12-15
著者
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