裏込め土中の浸透水の解析とその擁壁の主働土圧への適用
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概要
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擁壁背面の裏込め土砂中にできる流線網が解析で決定できる三つの場合を示した。いずれも裏込め土砂天端面が水平で, 擁壁背面に設けた排水層の背面が鉛直な場合である。実際の擁壁のように排水層の厚さが壁高に対して小さい場合には, 排水層の背面を壁の背面とみなすことができる。タイプ1は不透水性地盤面が壁底後端を通って水平面に対して45°をなして立ち上がっている場合, タイプ2は不透水性地盤面が壁底後端を通って水平な場合, タイプ3は同じく壁底後端を通って鉛直下方にのびている場合である。このうちタイプ2については, Gray が Laplace 方程式の解をフーリエ級数に展開して流線網を求め, 豪雨時土圧を決定した。著者らは三つのタイプの場合について, 複素関数を使用して等角写像法によって流線網をそれぞれ決定した。浸透水による擁壁に作用する土圧はTerzaghi によって示された方法によって求め, これらの三つのタイプの擁壁における主働土圧係数を比較した。比較の結果は, タイプ3の場合に擁壁に作用する土圧が最も大きく, タイプ2,タイプ1の順となった。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1981-06-15
著者
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