W.F.によって支持された構造物の動的解析に関する一考察

概要

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鉄筋コンクリート地中壁体に支持された構造物の応答解析のための解析手法を提案しその手法を用いた応答計算例の結果について述べた。RC地中壁による基礎は1)支持杭の断面形状が壁状となり方向性を有すること, 2)地下外周に構築する地中連続壁全断面を支持層に根入れする場合が多く, 地盤を周辺部と内部に分離していることなど, 一般の杭基礎に比べてその性状は大きく異なっている。このような基礎を有する構造物の地震時挙動を質点系により検討したものであり, 特に周辺地盤の水平相互作用ばね等の諸定数の評価に関しては面的広がりを有する地中壁の特性を考慮した。応答計算例としては, 軟弱地盤に建つRC地中壁を有する構造物を想定し, 種々の弾性計算を行っている。その結果, 表層地盤は基礎構造物の振動を増長させるように作用し, かつその外力効果は上部構造物によるベースシャーより大きくなる場合もあり得る。また, 地中壁に囲まれた内部の土の影響は杭に発生する応力でみる限り余り大きくはない等の結論を述べている。
社団法人地盤工学会の論文
1980-06-15