泥炭質地盤に生じる二次圧密速度の推定と問題点

概要

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泥炭質地盤の宅地造成工事で, 事前の土質調査・土質試験が十分に行われ盛土施工後比較的長期間にわたって沈下量が測定された4ケースの現場観測結果をもとにして標準圧密試験結果の一次元圧密解析への適用性を検討するとともに二次圧密速度に対して推定法と適用例及び問題点について二, 三考察を行った。検討の結果, 次のことが明らかになった。1)標準圧密試験結果による計算沈下量S_f'と実測値に基づいた双曲線法によって推定した実測最終沈下量S_fの関係は, S_f=(1.0〜1.2)S_f'であった。2)実測沈下量〜時間曲線より計算に用いる圧密係数を逆算すると, 無処理地盤では標準圧密試験による圧密係数C_vの2〜6倍, サンドドレーン打設地盤では, 圧密係数C_kがC_vの1/2〜1/6であった。3)実測二次圧密速度及び標準圧密試験結果の各載荷段階における二次圧密速度と初期含水比の関係は, メスリによる両者の関係とよく一致した。4)標準圧密試験結果を用いて, 二次圧密を考慮した一次元圧密解析法により二次元圧密速度を求めた結果きわめて実測値に近い値が得られた。
社団法人地盤工学会の論文
1978-12-15