ヘドロの土壌工学的特性とその改良 : 主として八郎潟のヘドロについて
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概要
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八郎潟干拓により, もと湖底面17,229haが干陸化されたが, これは層厚およそ20mの高含水比の軟弱な粘性土であり, そのままでは農耕には適さない。干陸化されて地表に露出したヘドロは風雨にさらされて次第にその性質が変化してゆき農耕可能な土となるが, このような変化メカニズムを明らかにして土壌工学的にみてヘドロを積極的に改良する方法を見い出そうとしたものである。まず乾燥に伴う土性の変化について, 現場含水比やpF値などの経年変化を測定して検討を行ない, 乾燥により疎水化現象が進みヘドロは不飽和となり, 次第に土構造が発達して行く過程を明らかにした。また乾燥に伴って強度が増加する過程を主としてq_cの測定結果を中心に明らかにし, 空気の侵入に伴って起こる土の化学的性質の変化について明らかにした。ついで, ヘドロを砂混入により改良した場合, および電気的浸透によって透析を行ない, 改良した場合のヘドロの理工学的性質の変化についても検討を加えた。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1977-06-15
著者
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