軟岩の変形・強度に関する2〜3の特質
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概要
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軟岩について, その構成岩石のもつ力学的性質と岩盤としてのそれとの関連性, クリープ特性, 含水状態が物性に与える影響などについて述べたものである。硬岩に近いほど岩盤と岩石試料との力学的性質の差が大きく, 岩石の割れ目が多く柔かいほどその差は小さい。軟岩のクリープを3つの段階に分けて既往の研究を解説し, さらに2次クリープから破壊に至る機構まで言及している。岩石が吸水膨張するか否かは, 造岩鉱物の種類と性質に基本的に基づくが, また岩石中に含まれる水の化学的ポテンシャルの低下が必要であるとし, さらに吸水に基づく膨張量と荷重の関係を示している。軟岩の一軸圧縮強度は含水比が増すと指数関数的に低下し, その原因が岩石の構成粒子間のこう結力の低下によることが, いくつかの実験例によって説明してある。さらに, 岩石供試体のP波速度の特性は, 岩石が飽和の時最大で, 含水比が低下すると減少して, 最低となり, さらに低下すると再び増加することを示し, その理由を示している。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1976-06-15
著者
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