岩盤分離面の表面形状とセン断強さとの関連
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概要
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岩盤の破壊はそれを構成する岩石の強さによるよりも既存の分離面を中心に生ずることが多いことから, 分離面の表面形状の調査方法とその実態および表面形状とセン断特性の関連について, 花コウ岩についての資料を中心に述べたものである。まず, 表面形状・アラサの測定法および結果の表現法を紹介し, 節理面での測定例を示した。つぎに, 花コウ岩について人工的に3種の異なるアラサをもつ分離面を作り, 0.2〜1.20kg/cm^2の垂直応力の範囲で実施した一面セン断試験の結果について説明している。セン断強さとしては, τ_f〜σグラフ上の各測定点と原点を結んで得られる傾角φ_sで表現している。φ_sは材料自身のセン断強さと分離面の凹凸によるセン断抵抗の和を表わすものと考えられるが, 後者がφ_sの1/2にも及ぶことを示した。つぎに同一アラサと材質を有する分離面上に等しい垂直応力が作用した場合のセン断強さが, セン断面積の増大とともに減少することについて検討し, セン断面積の増大によって高次のアラサ部分への応力集中が増大し, この部分が低次のアラサへと移行することによるとしている。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1978-06-15
著者
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