締固め試料の長期浸漬による透水係数の変化
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概要
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フィルタイプ上流部のロック材の透水係数が10^<-2>cm/sec以下で貯水池の水位が急降すると, 間ゲキ水圧はそのほとんどが残留し, ノリ面の安全率が低下し, 地震時には1.0を切る場合も考えられる。また, 近年築造されているロックフィルダムのロック材は採取地点の問題などで, かなり微細な粒子が混入しており, また経年変化により微細化し, 透水係数の漸減が考えられる。これらの観点より, 室内実験でロック領域の締固め供試体の透水係数の経年変化を調べた実験についての報告である。試料は高瀬ダム付近より採取したマサ土で4760μ以下JISA-1210,1.1b法により, 最大乾燥密度近くで締固めて供試体を作り, 長期間透水試験を継続している。これによると透水係数は均等係数が大きいほど小さくなっており, 長期間浸漬の結果では, はじめの一週間はやや低下したが, 以後600日まではむしろ漸増の傾向にあり, 関東ロームも同様の結果になっている。なおこの実験は5年間続けられ, 透水係数の変化に加え, 粒度分布と粒子形状の変化の観測がなされる予定である。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1976-06-15
著者
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