関東ローム地帯のベーン試験などについて
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概要
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関東ロームのような特殊土では, 応力挙動が複雑でその強度も試験方法により大幅に異なる。そこで, 原位置での強度が測定できれば, 試料採取時の乱れによる誤差からのがれられる。この観点から関東ロームの強さに関して, 原位置でのベーン試験と室内での直接せん断試験, 一軸圧縮試験の結果を比較検討し, また同じ地盤の標準貫入試験と杭打ち記録より関東ロームの強さについても考察している。試験場所は習志野市内の関東ローム層で, 地層や物理的性質があらかじめ調査されている。直接せん断試験より得られたc, φを用いて計算されたせん断抵抗値は, ベーン試験の実測値より過大となる。そこで, 試験地点の上載荷重が先行荷重以内であることを考えφ=0とすると, 計算によるせん断抵抗値とベーン試験の測定値は近くなる。次に, 杭貫入時に土が乱された状態にあると考えれば, 乱した試料のベーン試験値による杭の限界支持力がマイヤホフの限界支持力とかなり一致することが判明している。また, N値から杭の支持力を推定することは, 土質によっては困難であると指摘されている。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1979-06-15
著者
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