高層集合住宅の住戸・住棟まわりにおける生活施設・空間・設備機能に関する居住者要求意識と設置計画条件について : 市街地高層高密度住宅団地における生活と空間に関する計画的研究

概要

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以上をまとめると次の通りである。1°.住戸・住棟まわりに居住者が要求する生活施設・空間・設備機能は多様であり, 要求の度合の高いものも多くみられ, 住戸内空間計画, 住戸出入口前空間計画等と共に, 住戸まわりから住棟内・住棟まわりに至る空間計画が期待されているものとみられる。2°.住戸・住棟まわりへの機能要求の内容は, 住戸平面・住戸型や居住年数, 家族構成, 居住階層(低・中・高層部)などにより異なっているが, 全体的にみると, 子供の遊びスペース, 倉庫・物置, 自転車等の置場, 洗濯の場とその干し場, ふとん干し場, 学習スペース等への要求度が特に高く, この種の機能整備の必要性が大きい。3°.住戸・住棟まわりへの各種機能に対する要求の構造を分析した結果, 機能項目を, A_1, A_2, B_1, B_2, C型の5つの類型することができた。(型名称 : 図2-4参照)4°.住戸・住棟まわりの空間は, 空間意識領域等の分析からT_1〜T_4の4つに区分でき, 各領域・場所についての機能要求の特徴を整理することができた。(領域各称 : 表2-4参照)5°.本研究での検討機能28項目について, 設置の重要度, 設置計画条件について整理することができた。6°.共用化により生活機能の場が設けられた場合のそれに対する居住者の共同利用の可能性は, ネガティブではないと思われるので, 今後, 住戸内部の計画, 住戸集合の大きさ, 更に隣接棟との関係等も考察しつつ, ここで検討した住戸・住棟まわりの諸機能についての積極的な設置が必要であろう。それには, 試行的に共用機能空間を設置し, 使用状況を検討することも, 有効な手続と考えられる。
1980-12-30

高層集合住宅の住戸・住棟まわりにおける生活施設・空間・設備機能に関する居住者要求意識と設置計画条件について : 市街地高層高密度住宅団地における生活と空間に関する計画的研究

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