低水分サイレージ化及びアンモニア処理がヨーネ菌(Mycobacterium avium subsp.paratuberculosis)の生残に及ぼす影響
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概要
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前報で低pHで高乳酸含量の高水分サイレージ中に保存されたヨーネ菌が死滅することを確認した。そこで, 有機酸含量が低く, pHが低下しない低水分サイレージまたはアンモニア処理サイレージの保存中におけるヨーネ菌の生残を検討するため2種類のパウチサイロを使用して試験をした。滅菌アルファルファ乾草粉末とヨーネ菌液を滴下した濾紙を入れたパウチサイロを水分75, 60, 45, 30及び10%とし, 調整時に乳酸菌を添加して調整した。もう一方のパウチサイロは材料水分30%とし, 密封時に1または3(w/w)%のアンモニアを添加して調整した。30℃で14日間保存後, 低pHで高乳酸含量になった水分60%以上のサイレージ中のヨーネ菌数は検出限界以下まで減少したが, 高pHで低乳酸含量だった水分45%以下のサイレージ中のヨーネ菌は生残した。37℃で14日間, 3%アンモニア処理したサイレージ中のヨーネ菌数は検出限界以下まで減少したものの, 1%アンノニア処理ではヨーネ菌数は減少したが, 一部は生残した。以上の結果から, ヨーネ菌に汚染された牧草, 飼料作物で調製された低水分サイレージ, 乾草および低濃度アンモニア処理飼料はヨーネ病の感染源となる可能性が示唆された。そのため, ヨーネ菌に汚染された可能性のある粗飼料を利用する場合には, ギ酸を添加した低pHの高水分サイレージに調整するか, 3%以上のアンノニア処理飼料として利用すべきであると考えられた。
- 日本草地学会の論文
- 2001-08-15
著者
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藤田 巧
静岡県東部家畜保健衛生所
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藤田 巧
静岡県中遠家保
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片山 信也
静岡県畜産試験場
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片山 信也
静岡県東部家畜保健衛生所
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渡邊 重行
静岡県東部家畜保健衛生所
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田中 ちぐさ
静岡県東部家畜保健衛生所
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鈴木 巧
静岡県東部家畜保健衛生所
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鈴木 秀歌
静岡県畜産試験場
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